肩甲骨はがし
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肩甲骨はがしとは?
一度は皆様耳にした事があるかと思う『肩甲骨はがし』その言葉だけ聞くと少しこわいイメージをもちますが、実は多くの整骨院・整体院などではよく行われ、慢性的な肩こり首こりなど様々な症状を改善させる施術メニューです。
『○○はがし』と言われる施術メニューは他にも骨盤はがし、筋膜はがしなど多く存在しますが、肩甲骨はがしを具体的に説明すると、肩甲骨の周りについている筋膜や筋肉・関節包にアプローチをして癒着をとり、関節可動域を上げることを目的としています。
一般的には徒手(素手)で行われることが多く、当院も徒手で肩甲骨はがしを行っております。しかし近年、マッサージガンなどといったご自宅でセルフケアが出来る機器が注目を集めております。 -
肩甲骨まわりが固くなる原因とリスク
次に肩甲骨についてお話します。皆様、肩甲骨はどんな形・位置にあるかご存知でしょうか?肩甲骨は逆三角形の形をしており、左右対称に胸椎3番から7番付近に位置する骨です。また、肩甲骨は4つの関節面を持ち、特に大切な関節が、肩甲上腕関節と肩甲胸郭関節になります。まず肩甲上腕関節が大切な理由は、関節に多くの靱帯、筋肉が付着しており、それらが姿勢不良やエラー動作により硬くなると、いわゆる五十肩や投球障害肩になってしまいます。次に肩甲胸郭関節が大切な理由は、この関節は簡単に言うと宙に浮いている関節です。そこで筋肉のみで関節面を構成しています。長時間の同姿勢や長年の猫背などで肩周りや首回りに症状が出ている人はほぼこの肩甲胸郭関節の可動域が低下しております。
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肩甲骨はがしをするメリットとは?
肩甲骨はがしをするメリットとしては3つあります。まず1つは、肩甲胸郭関節にある前鋸筋や肩甲下筋などの筋肉の筋緊張が緩和し、関節可動域が上がります。肩甲胸郭関節の可動域が上がる事で肩こりや首こりなどの症状が改善できるとともに猫背などの姿勢不良などの根本原因も解決できます。
2つ目は、両方の肩甲骨の間に褐色脂肪細胞と言われる脂肪組織があり、活性化させると代謝が向上すると言われております。褐色脂肪細胞とは、脂肪を燃焼して熱=エネルギーを産生する役割を持っております。よって肩甲骨はがしで肩甲骨間を刺激=活性化してあげると代謝が上がり痩せやすくなると言われております。
最後に3つ目は、肩甲骨に付着する重要な筋肉ローテーターカフと言われる筋肉が活性化され、五十肩や投球障害肩の予防に繋がります。
自分でできる肩甲骨はがし
まず、どのくらい肩甲骨周りの筋肉が硬くなっているのか、どのくらいの可動域があるのかを把握する為に、肩甲骨周辺の柔軟性をチェックしていきます。やり方は、肩の裏で交差するように手を背中に回し、左右の手が触れるかチェックします。柔軟性が上がれば手を組んだり、手首を掴んだりする事が出来るようになります。これを左右両方で確認していきます。
次は、ご自宅で出来る肩甲骨はがしを紹介します。タオルを用意し、肩幅の長さで両端を持ちます。背筋を伸ばして真っ直ぐ立ち、タオルを持った手を上に持ち上げます。その状態からタオルを持った手を背中側に降ろしていきます。この運動を繰り返していきます。この時に注意することは、タオルを降ろしていく時にゆっくりと降ろしていきます。
当院の肩甲骨はがしとは?
当院の肩甲骨はがしとは、肩甲骨内縁、外縁、上部の三点をアプローチして、肩甲骨が肋骨に張り付いているのを剝がしていきます。主に、肩甲挙筋、大・小菱形筋、大・小円筋、棘下筋、広背筋、肩甲下筋、僧帽筋が緩みます。これによって3つの効果があります。1つ目は、肩関節の可動域が上がり、頚肩・背中の張りや五十肩の症状の改善に繋がります。2つ目は、肩甲骨が正しい位置に寄ることで猫背・巻き込み肩が改善され、呼吸の質が改善されます。3つ目は、褐色脂肪細胞を活性化させることにより、代謝が上がり、美容瘦身効果もあります。これらの効果により、長時間のデスクワークや、日常生活で肩こりがある方、頚肩・背中の張りがある方にオススメです。