胸郭出口症候群
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肩から腕の痺れ
棚の上の物を取る、吊り革を掴む、洗濯物を干すと言った手を高く上げる動作で痺れたり違和感がある。
握力の低下
以前は片手で問題無く持っていた物を落としそうになったり、両手で支えないと危ないと感じる様になった。
手のむくみ、だるさ
いつも手が重い、細かい作業がやり辛く長時間続けられない。
手が冷たい、血色か悪く青白い
肩、腕、手のだるさに加えて血行が良くない場合は手先が冷えたり周辺の肌の色も青白くなる。
野球等のスポーツで投球時の痛みや痺れ
スポーツで主にボールを投げる時やラケット等を持って肩や腕を大きく動かす時に痛みを感じる。 -
胸郭出口症候群に対する当院の考え
主な原因として、
・先天的なものや撫で肩の人
・巻き肩、姿勢の良くない人
・重い物を持つ作業が多い人
・スポーツでの酷使によるもの
…が考えられています。この内で先天的なものの場合、整形外科や総合病院でのレントゲンやMRI等の様々な検査が必要になる事もあります。
主に鎖骨から肋骨にかけてを詳しく調べ、骨の位置や形が特殊だったり変形したりして特定の神経や血管を圧迫していると判明する事が多いです。
中には外科的な手術が必要なケースもある為、症状が長引く場合はこれらの検査を早めに受ける事をお勧めします。とはいえ大抵の場合は保存療法が主な治療の基本となり、整骨院での治療による症状の軽減及び改善は可能と考えられています。
原因が日常動作での筋肉の使い方や普段の姿勢から出た症状であれば、姿勢の改善、傷めた筋肉の治療、動かし方や使い方を変える事でかなり改善される事が多いからです。ただしかかる時間や費用、回復速度には個人差があり繰り返し治療が必要な場合もあります。
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胸郭出口症候群を放っておくとどうなるのか
初期の主な自覚症状は
・肩凝り
・腕の軽い痛み、痺れ
・手の冷え、むくみ、握力低下
・スポーツ時の痛み
と言った日常でよくある症状だったり、一つ一つは気にする程ではなかったり、四六時中続くものではなく断続的に出たり消えたりと治療の必要性を早期に自覚する事が難しい事も多いです。けれどもそのまま放置しておくと、それぞれ軽い症状だった一つ一つが徐々に
・痺れや痛みの時間が長くなる
・軽い痛みが激痛に変わる
・目眩、頭痛、不眠等の自律神経まで影響が出てくる
…と言った、日常生活を送る事も困難な状況になる可能性もある為、症状が軽い内に治療を始める必要があります。症状が長引き悪化する程、当然ながら治療も困難になり完治まで時間もかかるので目安は1〜2週間、1ヶ月経過しても症状の改善が見られなければ検査そして治療を始めましょう。
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胸郭出口症候群の改善方法
主な改善方法としては
・姿勢、骨格によるものであれば姿勢改善の為の骨格矯正やそれの維持に必要な筋トレの指導を行います。
・重い物を持ったりスポーツでの酷使が原因の場合はまず可能な限りそれらの作業や動作は減らし、理想は止めるかお休みして貰う事です。難しいとは思いますが、まずはとにかく症状の原因として該当すると考えられる一連の行動を出来るだけ避ける事が何より重要になって来るからです。
・明らかに特定のスポーツでの酷使によるものと判明している場合は、その症状が改善するまでは一時的であれ長期的であれそのスポーツから離れるか休む必要かあります。怪我の治療の間だけ別メニューになる様なもので、逆にそれをしないまま悪化させたらそのスポーツそのものが出来なくなる可能性もあります。
・重い荷物の運搬作業や腕を肩より高く上げる動作や行動…これらが日常の何気ない用事をこなす為のものから毎日の仕事内容に直結している事も多い為、スポーツの様に休む事は更に難しいですがこちらも運搬方法を変えたり違う動作に置き換えて症状の悪化を防ぐ事が改善出来るか否かの鍵となって来ます。 -
胸郭出口症候群の改善に効果的な当院の施術メニューは?
・骨格矯正、ストレッチ
要因の一つとして猫背や巻き肩による姿勢不良で関連の血管や神経を圧迫して症状が出ていると考えられる場合には、その姿勢を根本から改善する為の骨格矯正のメニューや周りの筋肉を伸ばしたり緩める事で改善を目指すストレッチのメニューがあります。
このメニューは症状改善のきっかけとしてだけでなく完治後も定期的に続ける事で症状の再発予防も期待出来ます。
・電気治療
肩、首、腕周りの筋肉に対して損傷の修復や筋トレ、緊張を緩める目的の電気を流す事で症状の改善を目指します。複数箇所の部位に同時にアプローチ出来るので広範囲かつ関連の筋肉をほぼカバーします。
・鍼治療
こちらも肩、首、腕等の関連する場所や筋肉、ツボに対してアプローチする事で筋肉の緊張を和らげます。
その施術を受けるとどう楽になるのか
原因と考えられる動作、作業、姿勢をまずは可能な限り止める事でそれ以上の症状の発生を防ぎながら治療をして行きます。
骨格矯正を行う事で症状の出やすい猫背や巻き肩の癖を少しずつ直していくと、症状が出やすい姿勢と出にくい姿勢の違いが分かる様になり、出にくい方の姿勢を日常的に意識する事で悪化を防ぎます。
電気で外部から首、肩、背中周りの筋肉を動かしたり緊張を和らげる事で、痺れや痛みの原因となっている特定の血管や神経への圧迫と負荷を減らして症状を改善します。
鍼は更にピンポイントで緊張或いは硬直している筋肉を緩め、血管や神経への圧迫が軽減されて行き症状の発生を抑えます。
効果の出方や感じ方、実際の症状の変化には個人差がありますがこれらの治療を続ける事で新たな症状の悪化を予防し、特定の血管や神経への圧迫を減らして痺れや痛みの発生を防ぎ、周辺の血流と循環も良くなるのでむくみや冷えも改善する人もいます。
改善するために必要な施術頻度は?
まず症状が重く長引いている内は毎日行える事が理想です。
毎日は無理だとしても最初は可能な限り間隔を空けずに治療を続ける事が大事になって来ます。
症状の変化や改善度合いも個人差があるので一概には言えませんが、治療直後にすぐ効果が出る事もあれば時間がかかる事ももちろんあります。
普段の姿勢や仕事での動作など、症状の原因が日常生活と密接に関わっている事が多い為です。
それらと治療を並行して行うので症状も改善したりぶり返したりと波があり、安定するまでは治療の曜日を決めて根気良く定期的に続ける必要があります。